国立小学校は国立大学法人が運営している小学校です。
国立大学法人は、日本の国立大学を設置する目的をもった法人であるため、教育研究機関としての側面をもっており、その意味において国立小学校は教育実験校という特徴をもっています。
また、人気国立校では競争率が数十倍となっており、大変人気があることも特徴的です。
それでは、なぜ国立校が人気があるのか?をメリットとデメリットに分けて解説していきます。
国立小学校のメリット
高水準の教育
国立小学校の大きな魅力としてあげられるのが、高水準な教育を受けられることです。
公立小学校と比較して、教科の専門性と指導力をもった優秀な教員が選抜されているため、
高い質の授業を受けることができます。
内部進学制度
学校によって異なりますが、およそ30%~80%程度が中学校へ内部進学することができます。
100%保証されているわけではありませんが、魅力的な国立中学校へ内部進学できる期待値は高いと言えます。
公立よりも学力平均が高い
国立小学校は一定レベルの試験をクリアした子供たちが選抜されているため、公立校よりも学力平均は高いと言えます。
国立教育政策研究所や文部科学省の学力調査結果も公立小学校よりも国立小学校が学力平均が高かったことを示しています。
教育意識の高い家庭が多い
小学校受験をする子供たちの両親ということもあり、教育に対する意識が高い家庭が多い傾向にあります。そのため子供たちも勉強に対する意欲も高く、学級崩壊などのトラブルはほぼ皆無で、学習に集中できる良い環境と言えます。
私立校に比べて学費が安い
質の高い授業と学習に集中できる環境がある上に、私立小学校よりもはるかに学費が安いことも大きな魅力です。
私立小学校の学費平均が年間約160万円に対して、国立小学校は年間約20万~30万円です。
私立小学校、国立小学校の学費については、下記の記事で詳しく解説しています。
私立小学校の学費平均は?国立・公立校との比較も解説
国立小学校の学費は?その他の費用も解説
国立小学校のデメリット
通学範囲の制限
国立小学校では、通学範囲の制限が定められています。
つまり、志望したい学校の通学範囲制限内に居住していない場合は、受験することができません。
また、通学範囲が制限内だとしても、公立校よりも遠くなるケースがほとんどで、まだまだ小さな子供にとっては体力的・精神的にも負担になります。
学校行事が多い
公立校と比較して親が参加しなければならない学校行事が多いため、仕事を休まなければならない場面があります。
教育熱心な家庭が多いため、積極的に参加する傾向が強いですが、仕事の都合によっては負担になることもありえます。
地元地域の友達ができにくい
当然といえば当然のことですが、地元の公立校に通うわけではないため、近所での友達はできにくくなります。
幼稚園時代の友達も、それぞれの学校やクラスでの友達関係を形成していくため、時とともに疎遠になることは往々にしてありえます。
自習や塾での学習は必須
国立小学校は飽くまで教育実験校であるため、受験のための学校ではありません。
そのため、中学受験や内部進学を目指す場合は、学力向上のために自習と塾に通う必要があります。
実際に、国立小学校の生徒の大半が塾に通っています。
公立に比べて費用が高い
国立小学校は私立に比べて安いとはいえ、公立の約2倍の費用がかかります。
例えば、助成会費・PTA会費・通学定期券・スマートフォンの通信費などです。
国立小学校の検定(試験)内容
検定内容は学校によって違いますが、下記リストの何れかで行われます。
志望する学校の検定内容を調べてみてください。
検定リスト | ||
ペーパーテスト | 知的発達の状況を見るためのテスト。文字を読む必要はなく、ナレーションを聞いたり、動画を見て○をつけたりして解答する。 | |
個別テスト | テスターの先生と一対一で、フリップで示されたり、口頭で聞かれたりすることに答える。 | |
運動テスト | 身体的発達を見るためのテスト。スキップやなわとび、ケンパー、クマ歩き、模倣体操、ボールの扱いなど。 | |
行動観察 | 自由遊びであったり、グループで協力して何かをするものだったりするが、他者との関わり方や意欲を見られる。また、特にこの項目がなくても待機している間の行動もチェックされている。 | |
制作 | 絵画や工作等の制作課題。テーマが与えられ、自由にできるものや、示された手順を記憶し、その通りに時間内に作りあげる。 | |
面接 | 入学願書や事前アンケートに基づいた質問に答える。 |
国立小学校の受験対策として塾に通う必要があるか?
国立小学校の受験に向けて、必ずしも幼児教室や塾に通わなければ合格が出来ないかと言うと答えはノーです。
お母さまとお父さまが一生懸命に情報を集めて、それを元に自宅学習を行い合格をしたケースのご家族もいらっしゃいます。
結論から言いますが、幼児教室に通おうが自宅学習だけで受験に望もうが、どちらでも問題はないです。
では、なぜ多くの方が幼児教室に通われるのでしょう。
答えは簡単ですね。少しでも合格の確立を上げて、リスクを下げたいからです。
幼児教室は、講師の経験や過去の出題傾向を元にペーパーや指示制作、熊歩きなど、より実践に近い学習を集中的に行う事ができるからです。
合格に近づくためになるべく早めから幼児教室などの塾に通う事を是非おすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
国立小学校の人気の理由はやはり、安い費用で質の高い教育を受けられる点にあります。
ただし、メリットばかりに目を向けるだけではなく、デメリットについてもしっかり認識した上で判断することをおススメいたします。
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